4月 第831回 野外研究会
真鶴半島
神奈川県の西南端に位置する、相模湾に突き出た半島で、その先端附近は「御林」(おはやし)と呼ばれる樹林が広がります。樹林の入口にある中川一政美術館でバスを降り、「御林」の中を三ツ石海岸まで歩き、昼食後、海岸沿いの遊歩道を行き、美術館まで戻ります。原生林そのものではないのですが、三百年近く大きな改変がないため、極相林的な趣が漂います。海浜性の草木(ハマエンドウ、ハマダイコン、ハマボウフウ他)を観察し、牧野博士が真鶴半島での採集品をもとに発表したクジャクフモトシダや、本州では分布が限られるハマホラシノブも見ることができます。(係:牧野澄夫・森弦一)
5月(1) 第832回 野外研究会
勝浦市 鵜原理想郷
千葉県南部は太平洋に面し、荒波に侵食されたリアス式海岸が目立つ。海に突き出た崖地はこの一角にある。砂浜にはハマエンドウやハマヒルガオの花が咲き、コウボウムギ、ハマボウフウなどの海岸性の植物が生育する。一方、切り立った崖の上の道を歩けばガクアジサイ、トベラ、カラスザンショウ、グミ等が身近にみられる。注意してみれば意外な植物にも出会えるかも。近くにある県立の「海の博物館」に寄ることもできます。行程:徒歩約4キロ。(係:松田敬子・坂本アヤ子)
5月(2) 第833回 野外研究会
都江戸川区 葛西臨海公園
一般には葛西臨海水族館で有名ですが同敷地に臨海公園、海浜公園等があり施設も整い広いところです、野鳥園やなぎさ公園があり植物はカヤツリグサ類、イネ科なども見られます。講師はパルテノン多摩の学芸員の仙仁径先生にご指導いただきます。(係:北住拓也・坂本アヤ子)
6月 第834回 バス日帰り野外研究会
国営ひたち海浜公園
茨城県の国営ひたち海浜公園内の「ひたちなか自然の森」のアカマツ林にひっそりと咲くオオウメガサソウ(ツツジ科ウメガサソウ属)の観察です。日本では岩手県以北の数か所しか観察できない植物です。ひたちのこの場所が南限です。草丈は10cm前後で常緑の葉が輪生し梅の花に似ていて、地下茎を延ばして生育します。この林にはウメガサソウやイチヤクソウ、オオバノトンボソウも元気に育っています。オオウメガサソウの観察の後は海浜植物の観察。ハイネズ、ハマゴウ、ハマヒルガオ、他にハナハタザオ、カワラサイコの観察も楽しみです。砂浜の感触を楽しみながら太平洋の海風も楽しんではいかがでしょうか。(係:大城繫雄・松田敬子・坂本アヤ子)
7月 第835回 野外研究会
東京都立 向島百花園
現在の墨田区東向島に、文化・文政期の1800年代の町人文化が花開いた時代に造られた庭園です。旗本の元屋敷跡で当時に中国から入ったものや日本の植物など親しみ深い樹木や草花が四季それぞれに対応して残っています。夏の植物としてキキョウ、ザクロ、ユリ類、トウゴウギク、トロロアオイなど豊富な花が観察できることと思います。(係:松田敬子・永井功)
8月 第836回 研究会
室内研修会
酷暑の夏の野外観察は危険を伴うため、下記の要領で室内研修会を開きます。ふるってご参加ください。
(係:企画担当)
- 野外研究会は通常午後にわたりますので、弁当や飲料をご持参ください。
- ルーペやカメラ、図鑑類、メモ帳、ものさし、会員バッジ(会員のみ)、くすり、健康保険証などご用意ください。
- 安全性のある観察に適した靴と服装(帽子着用)でご参加ください。必要に応じ、雨具、レインスパッツ、手袋、長靴などもご準備ください。
- 参加費(500円/非会員1000円/学生は一律200円)は講師謝礼・資料代・保険料に関わる費用です。非会員の方の参加費は2016年3月6日運営会議で改定されました。ただし、行事によって費用の異なる場合があります。
- 申込制以外の場合も、できるだけホームページから申込んでください。
※会員以外の方も研究会に参加できます。- ※研究会では講師がご案内しますので初心者の方でも安心してご参加できます。
- ※参加にあたっての注意点は、各詳細で事前に必ずご確認ください。